大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)3387 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人渡辺彰平の上告趣意第一点について。

第一審判決は判示事実を認定するに当り、所論被告人の警察署における自白の外

同判決挙示の証拠を綜合認定の資料としているのである。そしてこれらの証拠は右

自白の補強証拠として該自白の真実性を裏付けするに十分であり、これを右自白と

共に綜合すれば第一審判決の事実認定は肯認するに難くないのである。きればこれ

と同旨に出でた原判決には所論のような違法はない。所論はその違憲の主張におい

てもその前提を欠くものであり、また、その他の主張は単なる訴訟法違反に関する

ものであり、上告適法の理由に該当しない。

同第二点について。

所論被告人の自白が、強制、拷問若しくは脅迫によるものであること、及び不当

に長く抑留若しくは拘禁された後のものであることを認むるに足る証跡は記録上存

在しない。 (記録によると被告人は昭和二四年九月一三日窃盗容疑で逮捕状の執

行を受け、即日警察署で取調べられ容疑事実は否認したが、翌一四日本件不法収受

の事実につき所論の自白をなしたので、その翌日九月一五日右不法収受罪のため検

察官の請求による逮捕状が執行されたものである。)所論違憲の主張はその前提た

る事実を欠き上告適法の理由とならない。

同第三点について。

原審が引用した第一審判決の確定した事実によれば、被告人が判示犯行をなすに

当り犯意のあつたことを認定したものであることは判文上自ら明白である。所論は

原判旨に副わない主張をなすものであり、しかもその主張自体上告適法の理由に該

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当しない。また記録を精査しても、本件では刑訴四一一条を適用すべきものとは認

められない。

よつて、同四一四条、三八六条一項三号、一八一条一項により主文のとおり決定

する。 この決定は裁判官全員の一致した意見である。

昭和二六年九月六日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

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